Kissシリーズ・「眠り王子とのキス」
頭の中が真っ白になって…しばらくは何にもする気力がわかなかった。

でも何とか高校を卒業して、大学に進んで…。

そして決心した。

きっと彼は起きたら別れを切り出す。

だから今度こそ、大人しく受け入れようって。

そう決めたあたしは、彼の看病の手伝いをすることにした。

はんぱなままはイヤだから…最後にきちっと終わらせるように。

いつ起きるか分からない彼を待ち続けるあたしに、周囲は感心した。

けれどそんなキレイなものじゃない。

ちゃんと終わらせる為に、決心が揺るがない為にしていることだから。
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