Kissシリーズ・「眠り王子とのキス」
何年かかってもいい。
彼の口から切り出せるまでは、しっかり彼女の役目を果たそうと決めた。
なのに…。
「まさか三年も待たせられるとはね」
枕元に置かれた汚れた紙袋を指でつついた。
当時、彼が事故にあっても離さなかった紙袋。
有名なアクセサリーメーカーの袋の中には、メッセージカードがあった。
あたしへの誕生日の祝いの言葉。
プレゼントだ。
「でも嬉しいのか悲しいのか、分からないわね」
最後になるプレゼントなんて…。
いや、でも決めたんだ。
彼の為にも、あたし自身の為にも。
彼の口から切り出せるまでは、しっかり彼女の役目を果たそうと決めた。
なのに…。
「まさか三年も待たせられるとはね」
枕元に置かれた汚れた紙袋を指でつついた。
当時、彼が事故にあっても離さなかった紙袋。
有名なアクセサリーメーカーの袋の中には、メッセージカードがあった。
あたしへの誕生日の祝いの言葉。
プレゼントだ。
「でも嬉しいのか悲しいのか、分からないわね」
最後になるプレゼントなんて…。
いや、でも決めたんだ。
彼の為にも、あたし自身の為にも。