ケータイ電話の都市伝説
「ふぇっ?!」

あまりにまとを得た質問に、思わず声がひっくり返った。

「多少の成績の上げ下げはまあ良い。精神的なものが絡んでいるからな。しかし上がりっぱなしと言うのはいただけない」

そう言って、2つめの弁当に手を付ける。

「特にお前みたいな優柔不断タイプには、あり得ないことだ」

「…はっきり言ってくれるわね?」

「事実をのべたまでさ。ーで? 何をしたんだ?」

「例のサイトを見つけたの」

ミナはあっさり言った。

「中学時代の友達に教えてもらったんだ。ヤッパ本当だった!」

「ほぅ。それでお前は【解放】したのか?」

「したように見えない? あたし変わったよ?」

マカは弁当を半分食べたところで、ペットボトルのお茶を飲んだ。

「今のミナはサイトの力を借りて、自信がついただけに過ぎない。実力で得てないものはいずれ消え去る。その後も今のミナが保てるなら、変わったことを認めよう」

「借りてって…。いずれは消え去るって…」

「あり得ないことではなかろう? 突然得たのだから突然消えてもおかしくない」

濁りの無いマカの眼に見つめられ、ミナは思わずその場から走り去った。

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