モノクロ

圭吾と初詣に行き、これからも一緒にいられますように、とお願いした。


翌日には遥達と昨日とは別の神社に行き、また同じクラスになれるように、とお願いした。





バイトに出たり、遥達と遊んだり、琢磨の家に顔を出したりしながらあっという間に過ぎた冬休み。


「おはよー」

教室に入ると、なぜか黒板の前にみんなが集まっていた。


「どうしたの?」


「なんかね、久我っちの写真が貼ってあるの」

振り向いた亜紀ちゃんが答えた。


「……え?」

「女の人と一緒の写真」


…………。


人だかりの後ろから、黒板に張られた写真を覗き込んだ。


場所は圭吾の家の前だった。


スーツ姿の圭吾が玄関先で女の人と抱き合っている……っていうか、抱きつかれてる?


圭吾、ちょっとビックリしたカンジの顔してるし。



──誰?



圭吾の腕で隠れて女の人の顔は見えないけど、あのちらっと見えるスカート、私のワンピと似て……えっ!?



っていうか、あれって私!?
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