ロンドン バイ ナイト

ジョージ・サンダーソン4

 一日に二件。舐めてやがるな、奴め。

 連続娼婦殺人犯、奴が自分につけたあだ名は既に倫敦中に知れ渡っている。

 もしかしたら巴里でも知られてるんじゃないか?

 どの新聞もジャック、ジャックばかり書いてやがる。

 それはともかく、頻繁に手紙を出すようにしておく。理由は察してくれ。

 とりあえずメモだ。

 俺に何かあったらこの手紙が資料になるかもしれない。捨てないでくれよ?

 一件目の事件だが、初めての目撃証言があった。

 だからといって手がかりになるような詳細なものじゃないが、ないよりマシだ。


< 19 / 27 >

この作品をシェア

pagetop