マイLOVEヒーロー

その笑顔はとても可愛いらしくて

愛しい気持ちが溢れ出す


彼女を

花穂ちゃんを


強く、強く抱きしめた


「私、私ね。桜汰君まで消えたらどぉしようって不安だった」


泣きながら俺の胸に縋り付く

「うん、ごめん。でも俺は花穂ちゃんの前から消えたりしない。」


「うん…」


花穂ちゃんを少しでも不安にさせた自分が情けない

「本当に桜汰君だよね?」


不安の色に染まった瞳が俺を見つめる

「当たり前だろ、ほら、よく見て?」


きつく抱きしめていた身体を離して

彼女の顔を両手で包んで
自分の顔の前まで近づけた


あまりに近いからか花穂ちゃんの頬は
ほんのり桜色に染まっていく


その顔も堪らなく可愛くて
ずっと見つめていたくなってくる


この綺麗な瞳も

紅く膨れた唇も


桜色した頬も

全部俺のものならいいのに



君の全てを


心も身体も全て俺のものにしたいよ



どのくらいの時間花穂ちゃんを見ていただろう


このままじゃ風邪を引くって思ったから

手を彼女の顔から離そうとした



「桜汰君。」


ふいに花穂ちゃんから発っせられた言葉に動きが止まる


「ん??」

尋ねると


「桜汰君が好きなんです…」


って言葉が耳の中に入ってきた


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