マイLOVEヒーロー

「祐吉、、いいよ。」


…ガチャ、、


千夏が答えるのと同じタイミングで扉が開いた



「ごめん、休憩終わりなの知らせにきた……」


躊躇うように口を開く



あぁ……そっか、、



私の事を考えて、わざと二人で休憩とらせてくれたんだね、、



「花穂ちゃん、平気?」


目を赤くしてる私に気が付いて
心配そうに声を掛けてくれる



「うん、平気、、ありがとう…」


祐吉君の気持ちが嬉しくて、笑顔を向けた




「さっ!仕事に戻ろ!?」


これ以上二人に心配かけたくない、そんな気持ちで椅子から勢いよく立ち上がった


「平気??帰っても平気だよ…」



「大丈夫、生活の為に仕事してるんだから……………」


…クラッ……



あれ、、、、、



「花穂………」


「花穂ちゃん、、」



今、何か変だった………



一瞬だけ、身体が宙を浮く感じがしたような、、



「ううん、、平気だよ………」


だけど、すぐに元に戻る



気のせいだと思って、足を出して、、歩こうとした



だけど………………



「花穂!!!危ない!!」


えっ…………



千夏の叫ぶような声





でも、、




その声すら遠くから聴こえてくるみたいで



身体がフワフワと宙に浮いた






私…………




目の前が暗くなって



私の意識は、暗い、



暗い



海の底に沈むよう



真っ暗になった…………










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