マイLOVEヒーロー
♪罪と罰♪
愛俚沙さんはカタカタと震えながら私達をキッと睨んだ
「こんな事して平気だと思う!」
桜汰君に突き飛ばされた身体を起こし立ち上がると、大声で叫ぶ
「愛俚沙、、お前こそ、こんな酷いことよく………」
「私は悪くない、、、私は悪くない!!!」
叫びながら桜汰君に掴みかかっていった
「桜汰は私のものなのに……許さない、、、」
「離せ…………」
長い爪を立てて、腕を強く揺さぶる彼女に
小さな
でも
低い声で呟く
「何でよ……私たち上手くいってたじゃない……」
「離せよッ!!!」
声を荒げ、彼女の
愛俚沙さんの腕を勢いよく振り払った
その声に一瞬だけ彼女の身体がビクッとする
「どうしてよ…………」
「上手くなんていってない、、俺はずっと楽な方に逃げてただけなんだ…………
父さんに知られたくなくて、苦しい振りをして、、愛俚沙に従う振りをして………逃げてただけなんだ………」
俺の気持ちは、とっくの昔に愛俚沙から消えてた
本当はいくらでも突き放すことが出来たんだ
だけど、大切な人に知られたくなくて
「じゃあ、、お父様に言うわ……」
「父さん………」
大切な人
俺の唯一の家族、大切な家族に
汚い自分を知られたくなかっただけなんだ………