マイLOVEヒーロー
シーンと静まり返る
桜汰君の言葉にお父さんは黙って彼の顔を見てる
何か言わなくちゃ
桜汰君を助けられる言葉を探す
「俺………ダメだと思いながら、愛俚沙との関係を断ち切れなかった。
情けないけど、父さんに知られてしまうのが怖かったんだ…
でも、花穂ちゃんに出会って、大切なものや人が増えるたびこのままじゃいけない、って思って…………
花穂ちゃんのお腹に俺の子供がいる。俺にも家族が出来るんだ………だから、もぉ嘘を尽きたくない。父さんごめん、本当に…………」
『ごめん…………』
桜汰君の瞳から一筋涙が落ちた
「あのッ………」
咄嗟に出ていた
「許してくれとは言いません。桜汰君のしてきた事は許される事じゃないのは分かってます…
でも、親なら子供の小さなサインを見逃しちゃいけなかったんじゃないでしょうか…………」
「サイン??」
私は何を言おうとしてる?
桜汰君のお父さんにこんな事言っていいのかは分からない
でも我慢出来なかった