マイLOVEヒーロー

『ユックン、千夏ね、
ユックンの事大好きなの♪でもね今日は花穂の家で大切な用事があるから

終わったらすぐに行くからお家で千夏の大好きなカルボナーラ作って待ってて?

そのかわり、行ったらたぁくさん可愛がってあげるから?
ねっ!!お願い?』


「、、、って言ったの♪」


絶句した、、千夏…すごいね


関心してる私に悪びれる様子もなく


「あっ後これも言った…」


『だけど千夏が可愛がるだけじゃなくて、ユックンもいっぱぁい千夏の事可愛がってね(ハート)』


甘ったるい猫撫で声で実演して見せる千夏


「ハハッ…やっぱり千夏は千夏様だね。」




小悪魔ぶりを遺憾無く発揮する千夏は本当にたくましいよ



祐吉君は一生千夏の手の平の上でコロコロされるんだろうな…



二人の微笑ましい?光景を見た私は仕事に戻った


だけど、気持ちは複雑なままでさっきの電話を思い出す、、


私はいったいどうしたいんだろう………




−−−


−−−−−


「「お疲れさまでした!!」」


仕事が終わって、ロッカーで着替えを済ませる

いったん家に帰ると言う千夏と別れて保育園へ向かう



「銀星帰ろう!!」


「うん!!おかえりママ」


手を繋いで今日も幸せな気分で家路につく


うん…


これが本来の姿だよね


ここ数日の不思議な経験はいつか思い出になるはず



そんな風に思いながらアパートのすぐ近くまで来ると



「あっ!!!」


銀星がいきなり大声を出した


「どうしたの??」


「レッドがいる!!」


えっ………



私の手を振りほどき銀星が走り出してしまった



嘘…なんで…


銀星が走って行く方へと視線を向ける



そこには、、


本当に桜汰君がいた……




< 27 / 303 >

この作品をシェア

pagetop