マイLOVEヒーロー
「あぁ、銀星!!ママ泣いてるぞぉ!!」
泣いてる私の頭の上で桜汰君の声がした
「桜汰君!!銀星!!」
顔を上げて二人を見ると
銀星が桜汰君に抱き抱えられて
今にも泣きそうな顔をしてた
「ほら、銀星、ママ泣いてるぞ」
桜汰君が銀星に笑顔を向ける
「ママぁ…ごめんね…」
銀星が目に涙をたくさん浮かべて言った
「ううん。ママも叩いてごめん」
立ち上がって叩いてしまった頬を優しく撫でた
撫でると、銀星の目に溜まっていた涙が雫となって
ポタポタ落ちて、触れている手を濡らしていった
「ママぁあ!!!」
桜汰君の腕から私に手を差し出し叫ぶ銀星を
抱きかかえて
力強くギュッと抱きしめた
「キライなんていってごめんね!!」
「大丈夫…分かってるから」
銀星叩いてごめんね
もぉ二度とこんな事で叩いたりしないと
心の中で誓った
−−ポン、ポン……
「よし!!仲直り成立だな。」
抱きしめ合う私達の両方の頭を優しく叩いて
桜汰君が笑って顔を覗き込んだ