マイLOVEヒーロー
街中やお店で『レッド』じゃ
家族連れやテレビを見てる人達にに気付かれちゃうもんね
私も考えてた事だけど、
実際どんな風に言えば『レッド』が『オウタ』になるのか正直分からなかった…
親の私でも話し方に悩むのに
ちゃんと銀星が信じやすいように
話してくれる桜汰君は本当に優しくて
彼の行動に心が暖かくなるのを感じずにはいられなかった
「さぁて、じゃあ行くか」
時間が迫り公園を急いで出ていくとき
楽しそうに声を弾ませて桜汰君が手を出した
その手を銀星が掴む
「ママぁ!!はぁく!!」
「うん!!」
少しだけ先を歩き出した二人に小走りで近付いて
銀星の反対の手を繋いだ
桜汰君、銀星、私
の順で手を繋いで並ぶ
それはいつも街中や公園で羨ましいと思っていた
家族の姿だった
銀星もした事のない家族繋ぎが嬉しいのか
弾けるような笑顔で笑ってる
「ねぇ桜汰君。銀星に何て話してくれたの??」
さっき茂みの中で、二人が何を話してたのか気になって聞いてみた
桜汰君はニコッって笑って銀星を見て
「男と男の秘密♪だよな。」
って意味深に言った
「うん!!だよね!!」
「えぇ!!二人ともずるい!!教えてよぉ?」
私が拗ねても
「「ママには内緒♪♪」」
って声を揃えて教えてくれなくて
頬を膨らませて
「なにそれ!!」
って拗ねて見せた、、、
その光景はまるで本当の親子みたいで
嬉しいような
恥ずかしいような
くすぐったい気持ちになった