耳元で囁いて
○4ーオモテ
いいのかな?
少しだけ...信じてみても。
私は、
許されるのだろうか。
ー○4ーオモテ
知っててキミは、そうするのかな?
私が、耳元で囁かれることに弱いのを...知ってるの?
それとも、私がアナタに抱き始めた感情を....アナタは気づいているの?
前者ならいいけど、後者の方は....ダメ。
気づいては。
私は....平川君のことを“好き”なんかじゃない。
そうだ。
そうなんだ...。
そう、思いたいのに思えない。
彼の瞳は全てを、見透かすように見えるから。
嘘なんて、つけないように見てくるから。
イヤなの。
「旭、俺を好きになれ。」
ほら。
そうやってキミは、あの時のように私の想いを揺らすんだね。
もう、隠しては...おけない気がした。