真実愛
「ここなん?占いって・・・。」
「うん。そーやで。ほら、早く入りやっ!」
さなが、私を押して中に入る。
「すいませーん。」
「ちょ、さな。声、でかい!」
「はい。いらっしゃい。」
「あ、占ってほしいことあるんですけど。」
「なんでしょう?」
「夢、なんですけど。この子、変な夢見たんですよ。」
さなは、私のことを勝手にベラベラ喋ってる。
「変な夢?どのような夢ですか?」
「美海!」
「え?あ、はい。なんか、男の人が私の事サラって呼んでて。で、、戻ってきてくれ。って言ってたんですよ。サラなんて知らんし、その男の人も誰かわからんし・・・。
けど、なぜか誰かわからん男の人に愛しいって気持ちになって・・・」
「・・・。あなたに家系に、サラって名前の人はいましたか?」
「え?うーん・・・。わからないです。ただ、うちのお母さんの家系はオーストラリア系です。もともと、オーストラリアの貴族やったって聞いたことはありますけど・・・。それでも、300年ぐらい前です。徐々に日本の血が濃くなって。」
「そうですか。・・・少しここで待っていて下さい。」
そう言って、占い師の人は奥に消えていった。