心の中で好きと伝えます
「これ…欲しい?」

俊の手にあったのは、お守り。

とても不器用な言い方だけど、

気持ちは伝わった。

『素直に言えばいいのに~あげる!って。笑』

そんな事を言ってからかってると、

「絶対あげん。」

とか言って、すねた。

それが可愛くて可愛くて・・・ 

本気で俊を好きになってた。


『はあ。』

このごろためかなり息をついてる。

その理由は嫉妬だった。

同級生の女子と楽しそうに話している俊は、

うちと一緒にいるより

楽しそうだった。

それが苦しくて。

移動教室の時、毎回目にする俊の姿。

付き合ってる事がこんなにつらいことだとは、

全然思ってもみなかった。

苦しい。本音を聞いて欲しい。

けど、言えれない。

心に溜まるのは不安と苦しみだけだった。
< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop