短編集『固茹玉子』
「♪みっやっこぉのぉせぇい〜ほおく、早稲田〜の〜とぉなりぃ〜」

同窓生達がやって来た。いい調子で校歌を歌っている。

  ピュンピュン ピュン

「ぐはっ」「やられたぁ〜」「撃たれちゃったヨ〜ン」

3人はつぶらな瞳で横たわる掃除のおじさんへ、折り重なるように突っ伏したぁのだ。
‖:3Ξ

4人の作り上げた死骸の山は、交番の前にこんもりと盛り上がり、夥しい出血が血溜まりをなしている。

そんな惨劇が目前で繰り広げられているとは露程も気付かないおまわりさんは、相変わらず大イビキをかいて眠っているのだ。


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