短編集『固茹玉子』
「俺、これから行かなきゃいけない所が有るんだ。気遣ってくれて有り難う、それじゃ」
すると間髪入れずに彼女が、
「ひとを殺しに行くんですね?」
と言い放った。
「な、な……」
「なんで知ってるのかって? 貴方の方こそなんで覚えてないの?」
彼女は斜に構えて片方の口角だけを上げた。
すると間髪入れずに彼女が、
「ひとを殺しに行くんですね?」
と言い放った。
「な、な……」
「なんで知ってるのかって? 貴方の方こそなんで覚えてないの?」
彼女は斜に構えて片方の口角だけを上げた。