短編集『固茹玉子』
廊下に戻った俺は、それでも我慢をしていた小用を足せば人心地付くだろうとトイレのノブに手を掛けるが、中で妻が携帯のブログでも更新しているのか、その鍵は閉ざされたまま。

「はぁっ、はぁっ」

息も絶え絶えになりながらも廊下を脱出し、やっとのことで光溢れるリビングへと到達した。

だがしかし。


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