短編集『固茹玉子』
ウゥゥゥィィイイン

低かった電動ポットのモーター音がその音程を俄に上げる。フガフガとおシルシ程度の熱湯が噴出するが、急須の茶葉を僅かに濡らした途端息絶える。

いつもこうだ。お湯が少なくなったら足しておけと言っているのにも関わらず、だ!


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