短編集『固茹玉子』
俺はその刀を最上段に振りかぶり、目の前に立ちはだかるラスボスに問い掛ける。

「お前がこの都市を支配しているのか」

ラスボスは表情ひとつ変えずに答えた。

「支配? この都市こそ俺の身体だ。貴様らは俺を生かす為の細胞に過ぎん」

「残念だったな。その細胞達は金輪際お前の為には働かない。お前は俺が仕留める」

俺は刀のつかを握り直すとラスボスに向かって駆け出した。




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