ねこのはなし
ぼく

 


 つめたいなぁ
 僕は体をふるわせた。
 
 雨が降り続いてる…
 ぬれるの嫌いなんだけどな…。
 
 とりあえず
 雨のよけれる場所に行き
 空をみあげた。

 

 僕はねこ
 野良のねこ。
 
 おとといまでは飼い猫だった。
 女の子の猫だった。
 
 その女の子の髪は肩まであって
 抱っこされたとき
 よく鼻にあたって
 くすぐったかったのを覚えてる。
 
 ずぅっと一緒だった。
 部屋の中2人きりでずっとすごした。
 
 

 女の子の名前は
 さきちゃん。
 
 さきちゃんは僕に名前をくれた
 ミィちゃんだって。
 
 僕男の子だよ?
 さきちゃんわかってるのかな?
 
 でもうれしかった。
 とってもとってもうれしかった。
 
 
 
 



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