ねこのはなし
ある日僕が寝ていると
トントン…
トントントン…
ガラスをたたく音がした。
僕が顔をあげると
女の人は笑顔で
「こんにちわ」
っていってた。
僕は猫だから
その意味はわからなかったけど
なんだかうれしくなった。
女の人は
お店の人と話をしてた。
たしか兄弟も
もらわれるときには
こんなふうに
お客さんがお店の人と話をしてたっけ。
僕ももらわれるのかな?
予想どうり
僕は女の人にもらわれた。
車の中で女の人は
僕をずっとひざの上にのせていてくれた。
あったかい。
どんなお家なんだろ?
ちょっと不安だったけど
うれしかった。
わくわくした。