ねこのはなし



 トントン

 「さき…さきちゃん
 ドアをあけて?
 お母さんね
 さきちゃんのために
 こねこかってきたのよ?
 前からほしがってたでしょ?」

 ん~…あれ?
 僕、車の中でねちゃってたんだ…。

 ここは…
 僕の飼い主さんの
 お家かな…??

 
 ガチャッ
 キィ…

 鍵があいた音
 そしてドアがすこし開いた

 暗い部屋から
 のぞくように
 女の子が僕をみた。

 僕はゾッとした。
 
 なんだろこの子…
 怖いなぁ…
 
 お日様にあたっていないのかな?
 すっごく肌が白い…
 

 「さきちゃん
 この子のお世話を
 さきちゃんにたのみたいの。
 そしてすこしでも
 あなたに元気になってもらいたいの。
 お母さんあなたを
 心配してるのよ?」

 「……わかった。」

 さきちゃんは
 低い声でいった。

 
 え??え??
 僕…さきちゃんに
 お世話されるの…??

 いやというか…
 こわい!!


 
 

 
 
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