フェーン・ルード・オム・ファイクリッド ~LeliantⅡ統合版~
「あたしに遠慮しないんだったら、好きにすれば? 好きなようにすればいいじゃない。
襲いたきゃ襲えば?」
がたん。
リュシオスが立った。
立ち上がって、リリアの肩を掴むと、
「いいんだな?」
彼女を見据え、襟元をはだけさせながら言う。
見たこともない目。……怒ってるのだろうか? リュシオスのタイが、滑り落ちる。
リリアは返事をする間もなく床に押し倒された。リュシオスの本が、落ちた。
唇を唇でふさぎ、上着のボタンを外し、手を中に入れてまさぐってくる。
「ちょ……やめ……」
リリアがやっと言うと、リュシオスは、手を止め、唇を離し、彼女をただ組み伏せた。
そのまま、その顔を見つめる。
リュシオスの目を見て、リリアは戸惑う。
そして、リリアを解放して立たせると、彼女の服のボタンを留め直し本を拾い、また席に戻って書類に向かい合った。
何も言わない。
時間が来るまで、ただ沈黙だけが流れた。彼女の目を見ない。
――傷つけちゃった……かな……。
床に落ちていたリュシオスのタイを、彼女は拾った。
――見上げたリュシオスのあの目は……今にも泣き出しそうだった。
◇◆◇◆◇
襲いたきゃ襲えば?」
がたん。
リュシオスが立った。
立ち上がって、リリアの肩を掴むと、
「いいんだな?」
彼女を見据え、襟元をはだけさせながら言う。
見たこともない目。……怒ってるのだろうか? リュシオスのタイが、滑り落ちる。
リリアは返事をする間もなく床に押し倒された。リュシオスの本が、落ちた。
唇を唇でふさぎ、上着のボタンを外し、手を中に入れてまさぐってくる。
「ちょ……やめ……」
リリアがやっと言うと、リュシオスは、手を止め、唇を離し、彼女をただ組み伏せた。
そのまま、その顔を見つめる。
リュシオスの目を見て、リリアは戸惑う。
そして、リリアを解放して立たせると、彼女の服のボタンを留め直し本を拾い、また席に戻って書類に向かい合った。
何も言わない。
時間が来るまで、ただ沈黙だけが流れた。彼女の目を見ない。
――傷つけちゃった……かな……。
床に落ちていたリュシオスのタイを、彼女は拾った。
――見上げたリュシオスのあの目は……今にも泣き出しそうだった。
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