フェーン・ルード・オム・ファイクリッド ~LeliantⅡ統合版~


 リュシオスが出て行ってから、彼女は一人で椅子に座っていた。女官と話す気にもならない。

 こんこん。音に振り向けば、四十ぐらいの男がドアの枠を叩いていた。服装からして貴族だろう。

「君にお話があるんだが……いいかね? リーリアント君」



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