ショコラ
講義が終わり、
窓の外を見ていると、
同じ学部の女の子たちが
こっちをみてクスクス笑ってる。
つい1ヶ月前まで、
私が彼と腕を組んで歩いているのを
知っていた子たちだ。
ああ、そうだよ。
振られたんだよ。
あんなに好かれてるって思ってたのに、
簡単に捨てられたの。
私は馬鹿だから、
この恋に夢中になっている間、
友情をおろそかにしてしまった。
だから、こんな気持ちを相談できるほどの友達もいない。
嫌だ嫌だ。
どんどん卑屈になっていく。
私ってこんなに嫌な奴だったっけ。
大学にいるのは息苦しくて、早々に校門を抜け出て歩き出した。
どうしてこんな風になっちゃったんだろう。
恋をなくしただけじゃなくて、
自分まで無くしちゃったみたい。
このままじゃ駄目なことは分かるのに、
どうしたらいいのかは分からない。