ショコラ
その距離の近さと、緊張とドキドキとで何にも考えられなくなる。


「ま、マサさん?」

「俺も好きだよ」

「え?」


聞き返すと、顔をあげたマサさんと目があう。
距離がすごく近い。
鼻先10センチくらいにマサさんの茶色い温かい瞳が見える。



「あの彼と別れる前から、君の事が好きだったんだ」

「え?」

「ずっと好きだったんだよ」

「マサさん」


驚いているうちに抱きすくめられて、心臓はますます早鐘を打つ。
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