<改>桜ヶ丘物語
いつの間にか復活した野沢(さっきまでうずくまってた奴)達も、三谷の次の言葉を待っている。

そりゃ、理不尽な暴力を受けたら、理由の一つも聞いときたいよな。


「昨日美丘に行ってきたんだよ」


注目されている今の状況が気まずいのか、バツが悪そうに窓の外を見て、三谷は呟いた。

「美丘…?まさか…」

「あぁ、そのまさかだよ!斉藤に会いに行った。こっちがせっかく下手に出てやったってーのに、あの女…っ!」

「なるほど。振られたんだね」


やっ、聡サン。そこはもう少しオブラートに包んだ言い方で…


「うっせぇ!黙れや!!」


ほら、またキレた。


.
< 28 / 40 >

この作品をシェア

pagetop