一緒Ⅱ
私はいつの間にか猫を必要とし始めてしまっている。

私は独りなのにそうでなくちゃいけないのに世の中がそうしろと言っていると言うのに。

私のみえる世界でアンタだけが光って見えて。



「それが嫌なんだけど」



「え?卵嫌い?」

「ちゃうっ」

「ああも-そないな時だけエセは嫌や~」

猫はそう言って笑う。

低い低い声を高くあげて鼻歌を口ずさむ。





そんな背中に私は悪態を吐くんだ。







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