現実RPG
「やべぇ……」


今の攻撃で肩にはヒビが入り、腹部の鎧はほぼ割れている。


腕の部分も、もう少しで砕けそうだ。


「早く、行かねぇと」


早足で歩き出す、拓馬。そのとき、音がする。


ガシャ、ガシャ……


「くそ!こんなときに!」


急いで辺りを見渡す拓馬。ボーンナイトに出会ったら、命は無い。


「フー、フー」


息が荒れる。そのとき、背後に感じた。


ガシャ、ガシャ……


近い。すぐ、後ろにいる。心臓が速くなる。


こちらが気づく前に、気づかれてしまったようだ。


「くそ……」


ゆっくりと振り返る拓馬。


「あ……」


そこには、ボーンナイトではなく、ボーンが立っていた。


「助かった!」
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