現実ＲＰＧ

「モンスターに、モノマネと言う奴がいる。そいつは人間の姿になって現れ、主人公と仲良くなり、信頼を得たところで闇討ちしやがる。やっかいなモンスターだ」


「……」


「……拓馬？」


しばらく沈黙する拓馬。ゆっくりと口を開いた。


「つまり、お前は、元々俺はこの世界の住人だったって言いたいわけか？」


「そうだ」


「竜太。お前の言ってること、よくわかんねぇよ。俺は、日本の東京ってとこから来たんだ。このゲームのクリアには、一千万という金が積まれてる。だから俺は、仕方なく参加した。この世界の住人なんかじゃねぇ」


「……おそらく、アークデーモンに別の記憶を入れられたんだろう……」


「違う！」


竜太の前に回り込み、突然怒鳴り声を上げる拓馬。


「いいか、俺は、地球の住人だ！」


「拓馬……お前の言ってることの方が、わかんねぇよ……」


「え？」