現実RPG
「地球ってなんだ?日本ってなんだ?東京ってなんだ?ゲームってなんだ?」


竜太の表情も、真剣だった。


「え……」


「じゃあ、聞く。お前さっき、仕方なくゲームに参加したって言ったな?」


「ああ」


「だったら、嫌々やる必要ねぇよ。元の世界に帰ればいいじゃねぇか。この、ゲームの世界を出て!」


「それが、できないんだよ!」


「何でだよ?」


「帰り方が、わからねぇ」


「来た道を、戻りゃーいいじゃねぇか」


「だから、どうやって来たかわかんねぇんだよ!」


「それが、答えだろ!行けるはずねぇんだよ、ゲームの中になんて!」


だんだんとケンカ腰になる二人。ハッとなると、竜太は冷静さを取り戻した。


「だから、今のお前にはややこしいって言ったんだよ……」


「……」


再び、沈黙が走る。


「悪い、拓馬……」
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