現実RPG
「お前が、やれ。あいつごときに、ビビッてどうする」


冷たく、あしらう竜太。


「お前が、主人公だろ」


その竜太の言葉に、しぶしぶ剣を抜く拓馬。


ボーンナイトはすでに目の前に立っていた。足がすくむ。


「拓馬、やっちゃえ!」


無邪気に、笑って言うルカ。


「呑気なもんだな……」


ルカの方によそ見をしていると、ボーンナイトが切りかかってきた。


「ひっ!」


悲鳴と同時に、あることに気づく。


あれ程速かったボーンナイトの攻撃が、見える。遅いくらいだ。


「どうなってんだ……」


その攻撃をあっさり剣で防いだ拓馬は、ボーンナイト目掛けて切りかかった。


それを盾で防ごうとするボーンナイト。


ガシャン!


「え?」


自分でも、驚いた。


拓馬の剣はボーンナイトの盾を砕き、ろっ骨を粉砕させた。


その場にバタンと倒れるボーンナイト。ポカンとする拓馬。
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