現実RPG
「え……」


「だから、言ったろ」


ため息をつきながら、そう言う竜太。


「銀を装備したお前なら、俺と互角くらいの強さなんだよ。さっき女の前で俺の剣を止めたの、忘れたのか?」


「あ……」


拓馬は自分の剣を見る。


「胴体視力までよくなんのか?」


「当たり前だ」


何が当たり前なのかよくわからなかったが、とりあえず自分が強くなっていることに喜びを感じた。


「拓馬、カッコイイ」


ルカにそう言われ、少し照れる拓馬。


「カッコよかった?」


「うん」


笑って答えるルカ。嬉しくなり、剣を掲げ勝利のポーズを取る拓馬。


「さ、バカやってねぇで、行くぞ!」


竜太のその言葉に、再び三人は歩き出した。


「……ところで、ソルジャーって何?」


ルカが竜太に聞く。
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