現実RPG
「くそ……」


気にせず、再び竜太の首元目掛けて切りかかる拓馬。


しかし竜太は拓馬の懐にサッと入ると、再び拓馬の腹部目掛けて剣を横に振った。


ザン!


その音と共に、腹部の鎧が完全に砕けた。


「くっ!」


あまりの痛みに、お腹を押さえヒザをつく拓馬。


銀の鎧を砕くほどの攻撃だ。次に腹部を切られると、間違いなく肉を引き裂き、拓馬は真っ二つになるだろう。


「くそ……」


しかし腹部の激痛に、立ち上がることができない拓馬。


容赦なく、拓馬の胸部目掛けて切りかかる竜太。


ガキン!


竜太の剣が、腹部を押さえていた拓馬の腕に当たった。


その衝撃に、仰向けになって倒れる拓馬。意識が遠くなる。


「うっ……」


「拓馬……」


ルカの不安そうな声が、拓馬の耳に届く。


「女。次は、お前の番だ」
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