現実RPG
「フー……」


安堵の息を漏らす竜太。


再び、西の町へ向かって歩きだした。それに続く拓馬。


「なぁ、竜太」


「なんだよ?」


「さっき、鎧を着ていたらまだしも……って言ったよな?」


「ああ」


「じゃあ、鎧を着てたら、倒せるってことか?」


「わからねぇ」


「え?」


「俺も、実際にちゃんと相手にしたことはない。見つかっても、逃げてるからな」


「逃げてる?戦いもしないでか?もしかしたら、案外簡単に倒せるんじゃねぇか?」


「フー……」


急にため息を吐く竜太。


「なんだよ?急にため息なんかしやがって。二人でやれば、問題ねぇかも……」


「拓馬」


「なんだよ?」


「お前、感じたことはないか?」
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