現実RPG
「なんか、頭が痛くなってきた……」


わけがわからなくなり、混乱する拓馬は、頭を抱えて座り込んだ。


「ま、用ってのはそれだけなんだけどな。お前に、この家を見せたくて」


「竜太……ここ、なんで、懐かしい気がするんだろう?」


「まぁ、そのうちな。じゃあ、行くぞ」


そう言った竜太は、再び歩きだした。後に続く拓馬。


違和感が残る。なぜ、懐かしい気がしたんだろう……


そんなことを思って竜太の後を歩いていると、竜太が立ち止まっていることに気づかなかった。


竜太の背中にぶつかる拓馬。


「痛!どうしたんだよ竜太、急に立ち止まんなよ」


「悪い、悪い。そう言えば、あと一つ、やらなきゃいけないことがあったな」


竜太はそう言うと、町の真ん中にある噴水の脇に座りこんだ。
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