現実RPG
「うるせぇ、うるせぇ!早く、行こうぜ」


「ああ。……覚悟は、いいか?」


「もとより、覚悟の上だ」


「プッ。誰だよ、お前」


竜太は微笑むと立ち上がり、町の外へ向かって歩き出した。後に続く、拓馬。


町の出口へ立つと、二人は草原を見る。


「いいか、注意事項。今から、アークデーモンの城へ行く。中には、俺も入ったことがねぇ。よって、どんなモンスターがいるかわからねぇ。とりあえず、ガイコツ系だけは、できるだけ戦わずに逃げるぞ」


「わかってるって」


「あと、これだけは覚えておいてくれ」


「なんだよ?」


「もし、俺やお前が深手を負って動けなくなったり、どうしても見捨てなきゃならないときは……諦めて、見捨てていく」


「え?そんな……お前は、見捨てることなんてできない」


「約束しろ!目的は、アークデーモンを倒すことだ。戦えない奴を連れていっても、仕方が無い」


「……わかったよ」


「よし!じゃあ、行くか」


二人は、草原へと歩き出した。
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