現実RPG
軽く吹っ飛び、倒れ込む竜太。


その瞬間、拓馬はキャットキングの尻尾目掛けて剣を横に振った。


「ハァ!」


尻尾が切れたキャットキングは、雄たけびと共に倒れてピクリとも動かなくなった。


「竜太、大丈夫か!」


急いで、倒れた竜太に駆け込む拓馬。


「ああ、大丈夫だ。二人いねぇと、ちょっとやばかったな」


竜太はゆっくりと立ち上がると、ポンポンと鎧のホコリを叩いた。


「さ、行くぞ」


再び、歩き出す竜太。それに続く拓馬。そのときだった。


ガシャ、ガシャ……


近い。すぐ、後ろにいる。


二人ともキャットキングとの戦闘で、音に気づかなかった。


背筋に鳥肌が立ち上る拓馬。


「くそ!」


勢いよく振り返り、剣を構える竜太。


拓馬も、ゆっくりと振り返った。


そこには、ソルジャーが立っていた。


「合図したら、一斉に逃げるぞ!とにかく、走れ!」
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