現実RPG
拓馬は仕方なく了解すると、竜太はすぐに正門に向かって歩き出した。


その背中を見て、急に涙が溢れる拓馬。


「竜太!」


それを呼び止める拓馬。


「……なんだよ?」


「……今まで、ありがとう」


「なんだよ、最後の別れみたいに」


「死ぬなよ」


「当たり前だろ」


竜太は笑ってそう言うと、再び歩き出した。


だんだんと、見えなくなる。


竜太との、お別れ……


「くっ!」


拓馬は歯をくいしばると、涙を拭い裏門に向かって歩きだした。


「お前の死は……無駄にしねぇ。絶対に、アークデーモンを倒してみせる」


拓馬は裏門に着くと、目を閉じた。


何も考えず、精神を落ち着かせた。ゆっくりと時を待つ拓馬。


20分程経過した、そのときだった。


「!」
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