現実RPG
裏門の隙間から中を確認すると、モンスターが三体しかいない。


皆、どこかへ集まっているようだ。多分、竜太が正門を開けたのだろう。


「今だ!」


勢いよく裏門を突き破る拓馬。


すぐさま立っている三体のモンスターに切りかかった。


「おおおおお!」


突然の出来事に戸惑うモンスターの隙を突き、三体ともあっさりと倒した拓馬。


よく見ると、その三体はどれも見た事のない人型モンスターだった。


鎧を着て、兵士のような格好をしている。


あまり気にせず、城の奥へと進んでいく拓馬。


中に入るとまず、廊下があった。


どんどん進むと、館のロビーのような所に出た。


高い天井にはシャンデリアが並び、二階へ上がる階段と、通路が二つあった。


「どっちだ……」


小声で呟いた拓馬は、とりあえず左の通路に進もうとした。


そのときだった。薄く、通路の先にモンスターが歩いているのがわかる。


「くっ!」


すぐに方向転換し、右の通路に行こうとする拓馬。そのときだった。
< 171 / 202 >

この作品をシェア

pagetop