現実RPG
「ふーん。ルイ、もう一つ。……ルカは、本当にモノマネだったのか?」


「ああ」


「……それを聞いて、安心したぜ」


互いに睨み合いが続く。


「おおおお!」


最初に切りかかったのは、拓馬だった。


ルイの首元目掛けて剣を振った。


だが、あっさりと剣で受けられる。すぐさま、再び剣をルイのわき腹目掛けて横に振った。


しかし、やはり受けられた。


「その程度か?」


「くっ!」


ルイからの攻撃が来る。


ヒュン!


「!」


すさまじい剣速。見えない。避けられるレベルのものではない。


ルイの剣は拓馬の頬をかすり、拓馬の頬からは血が流れた。唖然とする拓馬。


「驚いたか?わざと、外した」


不気味な笑みを見せるルイ。


「お前のような戦い方を忘れたザコなど、その気になれば一瞬で殺せるんだ」


そのとき、ふと浮かぶ疑問。
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