現実RPG
互いに、睨み合いが続く。


「来い、拓馬」


「おおおおお!」


その言葉で拓馬は剣を掲げ、ルイに向かって勢いよく走り出した。


「おおおお!」


拓馬の叫びと同時に剣をルイの頭上に振り下ろした。


キン!


ルイに剣で受けられてしまう。


しかし、確実に手ごたえは違っていた。


ルイが拓馬の剣を受けながら、歯をくいしばっている。


「くっ!」


ルイは拓馬の剣をキンと弾くと、拓馬のわき腹目掛けて剣を振った。


それを後ろに下がってかわす拓馬。攻撃が、見える。


「どうした、ルイ」


「このザコが!」


次々と剣で攻撃を繰り出すルイ。


それを全て剣で受ける拓馬。


大魔法の剣のおかげか、見えない攻撃ではない。だが、紙一重だ。


「くっ!」


拓馬はルイの腹部目掛けて切りかかった。


しかし攻撃をする前に、すぐにルイからの攻撃がくる。


それを、身をかわして避ける拓馬。


「くそ……」
< 193 / 202 >

この作品をシェア

pagetop