現実RPG
「1!2!3!4!5!」


「くそ……くそ!」


泣きながら、ルイを睨む拓馬。


「ハハハハハ!いいぞ、拓馬!6!7!8!9!」


その瞬間、拓馬の脳の片隅にある記憶が目を覚ました。


(場所は……そうだな、草原だ。


薄っすら、人影が二つ見える。


立っているのは……俺?ソルジャーと、俺だ。


向かい合っている。


うん?俺が、何やらソルジャーに手をかざしている。


……え?俺の手から光の玉が……


ソルジャーが、吹っ飛んだ……


その俺が、言っていた言葉……


ライトニング……)


拓馬は、ルイに向かって手をかざした。


「……うん?なんだ、拓馬?命乞いでも、しようってのか?」


笑って言うルイ。


「……ライト……ニング……」


拓馬がそう呟いた途端、拓馬の手のひらからは光の玉が現れた。


「お前!なんで、それを!」


ルイは掲げていた剣を慌てて構え、防御した。


バーン!
< 197 / 202 >

この作品をシェア

pagetop