現実RPG
ガン!


「あ……」


ゆっくりと瞳を開けると、偶然にも拓馬の拳は子猫の顔面にヒットし、子猫はその場に倒れた。


「やった……」


安堵の息を漏らし、その場に尻餅をつく拓馬。


乱れた息を整えようとした瞬間、背後におそろしい気配を感じる。


ゆっくりと振り返る拓馬。


その光景に、体が凍りつく。


「勘弁してよ……」


さっきの子猫が、六匹いる。


フラつく足で立ち上がる拓馬。


再び走りだそうとした、そのときだった。


「あ……」


目の前にはガイコツがいた。絶望を感じる拓馬。


「終わった……」


再び涙が溢れてくる。ゆっくりと座り込む拓馬。


ゆっくりと拓馬に近づくガイコツと子猫。


ある程度近づくと、両者は一斉に拓馬に襲い掛かった。


その瞬間、ガイコツの股の下を潜って走り出す拓馬。


「!」
< 23 / 202 >

この作品をシェア

pagetop