現実RPG
洞窟を出ると、そこにはまた草原が広がっていた。


遠くの方に、町が見える。


「次の町まで、すげぇかかったな……」


そう呟き、町を目指す。


そのとき、後ろから微かにまた音が聞こえた。


ガシャ、ガシャ……


鳥肌が走る。


拓馬は全力で走り出した。だんだん町が近くなる。


後、200メートル。


100メートル。


とその時、目の前にさっきの熊が現れた。


「もう、こんなときに……」


拓馬は剣を抜くと、素早く熊の足を切った。


その場に倒れ込む熊。その頭を串刺しにすると、熊は消え1000円が落ちた。


「ふぅ……」


1000円を拾い後ろを振り向くと、すでにガイコツの姿が小さくあった。


こちらに向かって走っている。


「やべっ」


急いで町に走る拓馬。


少し前の出来事を思い出すと、やはり怖くてたまらない。


町の中に入ると、ガイコツは諦めてどこかへ向かって歩き出した。その瞬間、拓馬は町の塀にもたれて座り込んだ。


だいぶ疲れがたまっていた。


そのとき、入り口の男が話しかけてきた。
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