現実RPG
「は?」


顔をしかめる拓馬。何を言っているのかわからない。


「ジャーミス塔?東って?東には、ドーラとかいう町があんだろ。それより東ってことか?」


大きな声で、扉の中に問いかける拓馬。


『聖なる扉を開けたければ、ここから東へ行きジャーミス塔にあるハートの』


「わかった、わかったよ!」


同じ事しか言わない。その事をわかっていても、ついつい聞いてしまう拓馬。


とにかく鍵が無いと開かないことがわかると、拓馬は再び東へ歩きだした。


「来た道戻んのかよ……とんだ、無駄足だった」


文句を言いながら歩いていると、前方から微かに音がする。


ガシャ、ガシャ……


「マジかよ……」


すぐさま小屋に戻った拓馬は、再び扉を掴む。


しかし、電流が流れる。


「おい、ちょっ……入れてくれよ!」


ドンドンと扉を叩く拓馬。


「ガイコツが来てんだよ!入れろよ!」
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