現実RPG
「&%“#!=&%!」


魔導師は呪文を唱えると、手から炎の玉が飛び出し拓馬目掛けて飛んできた。


「うわ!」


銃弾のようなその速さにかわすことができず、腹部にもろにくらう拓馬。


衝撃に吹っ飛び、ドサリと倒れ込む。


「うっ」


それほど熱くはないが、痛い。


しかし、そんなことを気にしている場合ではない。


ガイコツのように、鎧を砕くほどの威力ではない。


そのことに安心した拓馬はすぐに立ち上がると、魔導師目掛けて切りかかった。


「うおおお!」


剣を振る拓馬。拓馬の剣は、魔導師を縦に真っ二つに割った。


「……え?」


確かに、切ったはずだ。


しかし、切った手ごたえが無い。


「あれ?」


そう思った瞬間、切れた魔導師は残像となって薄れ、フッと消えたと思ったら再び拓馬の前に姿を現した。


魔導師の体には、傷一つ無い。


「こいつ、強ぇ……」
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