現実RPG
再び剣を構える拓馬。それと同時に、魔導師は両手を上げる。


「$%=〜%&“!」


「やべっ」


呪文を言い終えると魔導師は両手を拓馬に向けた。


慌てて魔導師に切りかかる拓馬。しかし魔導師の方が早く、両手から炎の玉が次々と発射される。


炎の玉は拓馬の頭、腹部、足首、腕と、次々に当たり、最後の一つは拓馬の手の甲に当たり剣を弾き飛ばした。


「くっ……」


全身に迫る痛みに耐え、すぐさま剣を拾う拓馬。


「&%“#!=&%!」


すでに手を広げ、呪文を唱える魔導師。


「どうすりゃいい……」


再び炎の玉が、拓馬の腹部にヒットする。


「ぐっ……」


片ひざをつく拓馬。衝撃に倒れそうになる体を、剣で支え持ちこたえる。


再び、フッと姿を消す魔導師。心臓が、バクバクと音を立てる。


「このままじゃ、やられちまう……」
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