現実RPG
「いらっしゃい」


「魔法、売ってんのか?くれよ」


あれほど強いアイテムだ。


値段が高くても、切り札として持っておくに越したことはない。


「ここは、炎魔法しか置いていない」


「いいよ、それで。くれよ」


「ここは、炎魔法しか置いていない」


「だから、それでいいって言ってんだろ」


「ここは、炎魔法しか置いていない」


拓馬はそのとき、ふと竜太の言葉を思いだした。


「光魔法の、拓馬……」


竜太は確かに、そう言っていた。


「光魔法の俺には、炎の魔法は使えないってことか……?」


そう思った拓馬は、店を出て再び町を歩きだした。


「でも、それなら、なんで炎の魔法屋なんかあるんだ?俺に必要ないだろ……」


そのとき、一つの考えに行き着く。


「もしかして、炎魔法を使う仲間がいるのか……?」
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